Torres del Paine, Chile
hiking, glaciers, wildlife, big skies
Puerto Natales
雪
プンタ・アレーナスからの移動が中心の一日です。バスは約3時間、ひたすら平らなパンパを北へ走ります。窓の外にグアナコの群れやレアが出るので、寝てしまうと少しもったいない。プエルト・ナタレスに着いたら夕方まで自由時間で、15時からエラティック・ロックの無料説明会があります。トレイルの状態、水場、小屋やキャンプの予約の実情など、印刷物より現場に近い話が聞ける場です。終わったら隣のレンタル店で足りない装備を補充できます。日が傾いたらコスタネーラの遊歩道へ出て、ウルティマ・エスペランサ湾が静まる時間を眺めてからホテル・コスタウストラリスへ。明日はプデトまでバスに乗り、カタマランでパイネ・グランデに渡ります。今夜の仕事はパッキングと睡眠です。
バスを降りてからは全部徒歩でまわれます。エラティック・ロックから遊歩道まで5分ほど、そこからホテルまで15分ほど。タクシーもバスも要りません。
プエルト・ナタレスはトレッカーの時間割で動いています。装備店も食堂も、15時の説明会と公園行きのバスに合わせて開け閉めします。カードは広く使えますが、小さな売店やレンタル店では現金(チリ・ペソ)のほうが早いこともあるので少し持っておくこと。遊歩道の北端に立つミロドンの像は、7日目に寄るクエバ・デル・ミロドンの予告編のようなものです。
Bus from Punta Arenas
プンタ・アレーナスとプエルト・ナタレスを結ぶ約250キロの路線バスです。マガジャネス地方の幹線ルタ9を北上し、所要はおよそ3時間になります。
Erratic Rock 3 p.m. trek talk
プエルト・ナタレスの宿エラティック・ロックが毎日15時に開いている、トレス・デル・パイネ行きの無料説明会です。
Costanera boardwalk, Seno Ultima Esperanza
ウルティマ・エスペランサ湾に面したプエルト・ナタレスの海沿い遊歩道です。町の端まで舗装され、地元の人の散歩道になっています。
Hotel Costaustralis
ウルティマ・エスペランサ湾に正面から向いたプエルト・ナタレスの老舗ホテルで、とがった屋根が海沿いの目印になっています。
Glaciar Grey
雪
朝いちばんのバスで公園へ入ります。ラグーナ・アマルガのゲートを過ぎたあたりで、平原の向こうにパイネの山群が正面から立ち上がります。プデトの船着き場からカタマランでペオエ湖を渡ると、対岸がWルートの西端、レフヒオ・パイネ・グランデです。ここで水を補給して荷物を整えたら、氷河へ向かう尾根道に出ます。午後はほぼ遮るものがなく、風が歩きにくいほど強い日もあります。ミラドール・ラゴ・グレイからは、氷河から割れた青い氷が黒い砂の岸に乗り上げているのが見えます。今夜の宿はレフヒオ・グレイ、氷河の東面を見下ろす小さな山小屋です。
プエルト・ナタレスからプデトまでバスで2時間ほど。カタマランの横断は30分ほどで、これで湖沿いの長い平坦路をまるごと省けます。パイネ・グランデからレフヒオ・グレイまでは11キロほど、標準で3時間半から4時間半。急ぐ道ではありません。
公園内は完全に火気厳禁です。焚き火はもちろん、指定場所以外での炊事も認められていません。2011年末の大火は不注意な火の始末が原因で、グレイへ向かう道沿いには白く立ち枯れた木が今も残っています。ゴミはすべて持ち帰り、トイレは小屋とキャンプ地のものを使います。
Bus to Pudeto, Torres del Paine
プエルト・ナタレスとトレス・デル・パイネ国立公園を結ぶ路線バスで、ラグーナ・アマルガのゲートを経てプデトの船着き場まで行きます。
Pudeto to Paine Grande catamaran
プデトとパイネ・グランデを結ぶペオエ湖の連絡船です。片道30分ほどで、Wルート西側への実質的な入口になっています。
Refugio Paine Grande
ペオエ湖の岸、セロ・パイネ・グランデの真下に建つ山小屋兼キャンプ場で、Wルート西端の拠点です。
Mirador Lago Grey
グレイ湖を見下ろす展望地です。湖に浮かぶ氷山と、その奥のグレイ氷河が正面に見えます。
Refugio Grey
グレイ氷河の東側、湖を見下ろす斜面に建つ小さな山小屋とキャンプ場です。
Glaciar Grey
雪
朝いちばんに小屋の北へ登ります。急な坂を1時間ほどで氷河を見下ろす高さに出て、その先は吊り橋が続きます。橋の上からはグレイ氷河が奥までまっすぐ伸びて見えます。ここはWとOの分かれ目でもあり、Oサーキットはこの先パソ・ジョン・ガードナーへ登っていきます。昼前に小屋へ戻って早めの食事、風と時間が許せばボートやカヤックで氷山のそばまで出られます。午後は来た道を11キロ戻ってパイネ・グランデへ。開けた尾根は午後になるほど風が強くなります。
今日は全部自分の足です。ミラドールまでの往復が3時間ほど、グレイからパイネ・グランデまでの復路が11キロで3時間半から4時間半。合計すると長い一日になります。
ここの天気は1日のうちに何度も変わります。晴れていても上着は必ず持って出ること。トレイルは決められた道だけを歩きます。踏み外しが積み重なると、この痩せた植生は簡単に裸地になります。すれ違うときは登りが優先、狭い吊り橋では渡り終えるまで待つのが普通です。
Mirador Grey & suspension bridges
レフヒオ・グレイの北にある展望地と、その先に架かる吊り橋群です。グレイ氷河を上流の方向へ見通せます。
Refugio Grey
グレイ湖畔の拠点で、氷河ツアーの発着地とWルート西端の折り返し点を兼ねています。
Refugio Paine Grande
ペオエ湖畔にあるWルート最大の山小屋で、公園西側の交通と宿泊が集まる場所です。
Valle del Frances
雪
Wの真ん中、フランス谷を往復して東へ抜ける長い一日です。谷の入口にあるカンパメント・イタリアーノに大きな荷物を置き、水と雨具だけで登ります。1時間半ほどでミラドール・フランセス。正面の岩壁にかかる懸垂氷河から雪崩が落ち、音は数秒遅れて谷に響きます。さらに登ったミラドール・ブリタニコでは、谷の奥がぐるりと開けて、クエルノスの角とセロ・パイネ・グランデに囲まれます。Wルートのいちばん奥はここです。下りてからはノルデンショルド湖の岸を東へ進み、夕方にレフヒオ・ロス・クエルノスへ。
パイネ・グランデからイタリアーノまで7.6キロ、2時間半ほど。そこからブリタニコまでの往復が4時間から5時間。最後にイタリアーノからロス・クエルノスまで5.5キロ、2時間半ほどです。歩きどおしになるので、谷の折り返し時刻を先に決めておくと後半が楽になります。
フランス谷もブリタニコも、20世紀にこの山群へ通った登山隊の名残です。パタゴニアの岩壁は早くから世界の登山者に知られていて、今も同じ道を通って壁を目指す人がいます。パイネという名前自体は、テウェルチェ語で青を指す言葉だとされています。スペイン語ではありません。
Campamento Italiano
フランス谷の入口、リオ・フランセスの橋のたもとにあるCONAF(チリ国有林公社)運営の無料キャンプ地です。
Mirador Frances
フランス谷の中腹にある展望地で、パイネ・グランデの東面にかかるフランス懸垂氷河を正面から見られます。
Mirador Britanico
フランス谷の最奥にある展望地で、クエルノス・デル・パイネやカテドラルといった岩峰にぐるりと囲まれます。
Refugio Los Cuernos
ラゴ・ノルデンショルドの岸、クエルノス・デル・パイネの直下に建つ山小屋とキャビン群です。
Refugio Chileno
雪
湖沿いを東へ進む、比較的おだやかな一日です。ノルデンショルド湖の青は氷河が削った岩の粉によるもので、光の角度で乳白色にも見えます。対岸には黒い帽子をかぶったようなクエルノスが立ち上がります。午後にホテル・ラス・トーレスのウェルカムセンターに着いたら、数日ぶりの椅子とまともな昼食です。ここから道は北へ折れ、アセンシオ谷を登ってレフヒオ・チレーノへ。標高を上げて泊まる分、明日の暗いうちの登りが2時間近く短くなります。
ロス・クエルノスからラス・トーレスまで湖沿いに11キロほど、4時間から5時間。そこからチレーノまでは登りで4キロほど、2時間前後です。湖沿いの道は細かい上り下りが続くので、距離のわりに時間がかかります。
ノルデンショルドの名は、20世紀初めに南米南部を調べたスウェーデンの探検家オットー・ノルデンショルドに由来します。この一帯の地名には、探検隊が付けたヨーロッパの名前とテウェルチェ語の名前が層になって残っています。ラス・トーレス周辺は国立公園になる前、羊を放つ牧場でした。今も私有地が残り、トレイルの一部はその中を通っています。
Mirador Lago Nordenskjold
ラゴ・ノルデンショルドを見下ろす展望地です。湖の向こうにクエルノス・デル・パイネの断面が並びます。
Hotel Las Torres welcome center
公園東側の拠点となるホテルとウェルカムセンターで、ラス・トーレスへ登る道の起点です。
Refugio Chileno
アセンシオ谷の中腹、川沿いに建つ小さな山小屋とキャンプ地です。ミラドール・ラス・トーレスへの最終拠点になります。
Mirador Las Torres
霧雨
トレックの山場です。まだ暗いうちにチレーノを出て、林のなかを進み、最後にモレーンの大きな岩場をよじ登ります。この最後の1キロが全行程でいちばん遅くなる区間で、誰もが這うような速さになります。ミラドール・ラス・トーレスに着けば、氷河湖の向こうに3本の花崗岩の塔が立っています。日が差し込むわずかな時間だけ、岩が深い赤に染まります。色が引いたら朝食にして、来た道を下ってホテル・ラス・トーレスへ。長い下りですが、振り返るたびに塔が見えます。
チレーノから展望台まで約4キロ、登り2時間前後。下りはラス・トーレスまで10キロほどで、休憩を入れて4時間から5時間みておくと安全です。谷底で牧場の道と合流するので、迷う場所はほとんどありません。
3本の塔は、山群の芯をつくる花崗岩が氷河に削り出されたものです。近くのクエルノスの黒い頭は、その花崗岩の上に残った古い堆積岩で、色の違いがそのまま岩の成り立ちを示しています。公園は1978年にユネスコの生物圏保存地域になりました。トレイルの外を歩かない、水場を汚さないという基本は、今も厳しく守られています。
Refugio Chileno
ラス・トーレスの塔へ向かう登山道の途中にある小屋で、夜明け前の出発地点になります。
Mirador Las Torres
氷河湖の向こうに3本の花崗岩の塔が立つ展望地で、トレス・デル・パイネという名前のもとになった場所です。
Hotel Las Torres
公園東側にある牧場由来のホテルで、ラス・トーレスのトレイルの起点と終点を兼ねています。
Puerto Natales
晴れ時々曇り
公園を出て町へ戻る日です。ラグーナ・アマルガのゲートまでの道では、グアナコの群れと、運がよければ上空を旋回するコンドルが見られます。ゲートを抜けたらクエバ・デル・ミロドンへ。天井の高い巨大な洞窟で、1895年にここでミロドンという地上性ナマケモノの皮が見つかりました。入口のすぐ内側に実物大の復元像が立っています。そのあとプエルト・ナタレスの海沿いでセントーヤ(タラバガニの仲間)の遅い昼食をとり、15時半のバスでプンタ・アレーナスへ南下します。
公園東側のゲートからクエバ・デル・ミロドンまで車で1時間半ほど、洞窟から町までは30分ほどです。町とプンタ・アレーナスの間はルタ9を約250キロ、3時間の一本道。便によっては空港で降ろしてもらえるので、予約のときに確認しておくと楽です。
プエルト・ナタレスは1911年にできた新しい町で、もとは羊毛と食肉の積出しで暮らしてきました。近くのプエルト・ボリエスには20世紀初めの食肉加工場の建物が残っていて、町の来歴がそのまま見えます。今は公園を行き来する人で回っている町なので、山道具屋と旅行会社とパン屋が同じ通りに並びます。
Laguna Amarga park exit
トレス・デル・パイネ国立公園の東の入口で、名前のもとになった塩分の濃い湖のそばにあります。
Cueva del Milodon
プエルト・ナタレスの北にある巨大な洞窟で、絶滅した地上性ナマケモノ、ミロドンの遺物が見つかった場所です。国の自然記念物に指定されています。
Costanera lunch, Puerto Natales
ウルティマ・エスペランサ湾に面したプエルト・ナタレスの海沿いの通りで、食堂やレストランが並びます。
Bus to Punta Arenas
プエルト・ナタレスとプンタ・アレーナスを結ぶ約3時間の路線バスで、マガジャネス地方を南北に貫くルタ9を走ります。