Kyoto, Japan
temples, autumn leaves, kaiseki, tea houses
Higashiyama, Kyoto
霧雨
朝いちばんの伏見稲荷から始めて、そのまま東山を北へ移りながら歩きます。稲荷山は登るほど人が減るので、四ツ辻まで上がって引き返すのがちょうどいい配分です。昼は清水寺の舞台と音羽の滝、午後は三年坂の茶屋でひと休み。日が落ちてからの花見小路と、その後の鉄板が夜の中心になります。歩く距離はそれなりにあるので、午後にどこかで座る時間を残しておいてください。
石段と石畳が続くので、履き慣れた靴が全てです。朝の稲荷山は登り下りで汗をかき、夕方の東山は冷えます。脱ぎ着できる一枚を持っていくと楽です。奥丹清水は週末なら予約を入れておくほうが確実で、苔庭に面した座敷を頼めます。清水寺は拝観料が必要ですが、伏見稲荷と八坂神社は無料です。祇園の店は夜だけ席料が変わることがあるので、入る前に確認しておくと気持ちよく食べられます。
伏見稲荷へはJR奈良線の稲荷駅が目の前、京阪なら伏見稲荷駅から徒歩5分ほどです。稲荷から清水寺方面へは京阪で清水五条駅まで行き、そこから坂を20分ほど上がります。バスは観光時間帯にかなり混むので、電車と徒歩のほうが読めます。清水寺から三年坂、二年坂、ねねの道を抜けて祇園までは全て徒歩圏で、歩き通しても40分ほどです。
花見小路の一部は私道で、無断撮影を禁じる掲示が出ています。舞妓さんや芸妓さんは仕事の移動中なので、追いかけたり進路をふさいだりしないこと。カメラは下げたまま、道を空けて見送るのが地元の作法です。神社では鳥居をくぐる前に軽く一礼し、参道の真ん中は避けて歩きます。稲荷山の鳥居は一基ずつが奉納品で、裏側に寄進者の名前と年月が入っています。
Fushimi Inari Taisha
68 Fukakusa Yabunouchicho
全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮で、稲荷山そのものが信仰の対象になっています。朱い鳥居が山道に途切れなく続く参道が知られています。
Vermillion Espresso Bar & Info
伏見稲荷のすぐそばにある小さなコーヒースタンドで、オーストラリア式のエスプレッソを出します。参道周辺では数少ない本格的な一杯です。
Kiyomizu-dera
1-294 Kiyomizu
音羽山の斜面に建つ北法相宗の寺で、清水の舞台の名で知られる本堂が斜面から張り出しています。世界遺産に登録されています。
Okutan Kiyomizu
清水寺の参道沿いにある湯豆腐の店で、庭に面した座敷でコース仕立ての豆腐料理を出します。
Sannenzaka tea house
清水寺から八坂方面へ下る石段の坂道で、産寧坂とも書きます。両側に町家の茶屋や土産物店が並びます。
Gion evening stroll
八坂神社の西に広がる花街で、花見小路や白川沿いに茶屋建築が残ります。夜は軒の提灯だけが明かりになります。
Gion Tanto
祇園にある鉄板焼きの店で、お好み焼きとねぎ焼きをカウンター越しに焼いて出します。
Arashiyama, Kyoto
曇り
嵐山は朝がすべてです。8時前の竹林の小径は光がやわらかく、人もまばら。天龍寺の曹源池庭園は嵐山と亀山を借景に取り込んでいて、季節の色がそのまま庭の一部になります。昼を渡月橋のそばで済ませたら、市街を横断して金閣寺へ。夕方は錦市場で少しずつつまみながら歩き、夕食にせず食べ歩きで満たすのが気楽です。
朝が早いぶん、前夜のうちに荷物をまとめておくと動きが軽くなります。川沿いは日が昇る前だと冷えるので上着を一枚。天龍寺は庭園と諸堂で拝観料が分かれていて、庭園だけでも十分見応えがあります。北門から出るとそのまま竹林につながるので、竹林と天龍寺は続けて回るのが効率的です。錦市場は現金のみの店がまだ多く、小銭を用意しておくとつかえません。
嵐山へは嵐電か、JR嵯峨野線の嵯峨嵐山駅が便利です。嵐山から金閣寺へは直通が弱いので、嵐電で北野白梅町まで出てバス、というのがいちばん素直な行き方で、40分ほど見ておけば足ります。金閣寺から錦市場へは市バスで四条河原町方面へ。観光シーズンの市バスは満員になりやすいので、地下鉄や電車で回れる区間は電車を選んだほうが時間が読めます。
嵯峨野の竹林の風は、環境省が選んだ日本の音風景のひとつに入っています。早朝に行く理由は写真だけではなく、その音が聞こえるからです。竹林の小径は生活道路でもあるので、三脚を広げて通行をふさがないこと。錦市場は昔から地下水に恵まれた場所で、冷蔵設備のない時代に魚を扱えたのはそのおかげでした。今は食べ歩きが増えすぎて、店先での立ち食いを断る店もあります。買った店の前で食べきるか、備え付けのごみ箱を使ってください。
Arashiyama Bamboo Grove
嵯峨野の竹林の中を抜ける短い遊歩道で、両側から竹が覆いかぶさる区間が続きます。野宮神社と大河内山荘をつないでいます。
Tenryu-ji garden
臨済宗天龍寺派の大本山で、嵐山を借景に取り込んだ曹源池庭園が中心にあります。世界遺産に登録されています。
% Arabica Kyoto Arashiyama
渡月橋のすぐそばにあるコーヒースタンドで、大きなガラス越しに川と橋が見えます。京都発のコーヒー店の代表的な一店です。
Arashiyama Yoshimura
渡月橋のたもとにある手打ちそばの店で、川に面した大窓から橋と嵐山が見えます。
Kinkaku-ji (Golden Pavilion)
正式には鹿苑寺という臨済宗の寺で、金箔を貼った三層の舎利殿が池に面して建ちます。世界遺産の構成資産です。
Nishiki Market
四条通の一本北を東西に走る約400mの商店街で、京の台所と呼ばれてきました。魚屋、漬物屋、乾物屋、惣菜屋が並びます。
Northern Kyoto
曇り
東山の北から南へ、疏水沿いに下っていく組み立てです。銀閣寺で庭を見て、裏の山道から屋根越しの眺めを取ってから哲学の道へ。桜並木の道なので新緑と桜の季節が本領ですが、秋も所々でもみじが色づきます。昼は南禅寺の湯豆腐、午後は水路閣と三門、そして永観堂。夕方の光が回る時間に永観堂に入れるよう、午後は詰め込みすぎないでください。
先斗町の懐石は必ず予約を。窓側の席を頼めるか聞いておくと、鴨川の眺めがつきます。永観堂は紅葉の時期だけ拝観料が上がり、夜間のライトアップは昼と別料金の入れ替え制です。夕方まで粘るか、いったん出て夜にもう一度入るかを先に決めておくと迷いません。南禅寺周辺は坂が緩やかで歩きやすい代わりに、日陰が多く冷えます。手がかじかむ程度には冷えると思っておいてください。
銀閣寺までは市バスで銀閣寺道まで、地下鉄なら東西線の蹴上駅から歩いて南禅寺側に入る手もあります。哲学の道は約2kmで、ゆっくり歩いて1時間ほど。銀閣寺から南禅寺までは全部徒歩でつながっていて、これがこの日いちばん気持ちのいい区間です。夜の先斗町へは、蹴上から地下鉄で三条京阪、そこから鴨川を渡って5分ほど。細い通りなので、傘を差しての移動は避けたほうが無難です。
銀閣という名前ですが、調査の結果、銀箔を貼った形跡は見つかっていません。哲学の道の桜は画家の橋本関雪夫妻が寄贈したもので、今も関雪桜と呼ばれています。南禅寺の水路閣は明治期に琵琶湖疏水の一部として造られた煉瓦のアーチで、今も水が流れている現役の水路です。永観堂の本尊は顔を左後ろに向けた姿で、みかえり阿弥陀と呼ばれています。先斗町の川床は5月から9月までの設えなので、紅葉の時期は室内の席になります。
Ginkaku-ji (Silver Pavilion)
正式には慈照寺という臨済宗の寺で、観音殿(銀閣)と、白砂を盛った銀沙灘、苔の庭で知られます。世界遺産の構成資産です。
Philosopher's Path
琵琶湖疏水の分線に沿って、銀閣寺から南禅寺方面へ続く約2kmの遊歩道です。並木の下を水が流れます。
Blue Bottle Coffee Kyoto
南禅寺の参道近くにある喫茶で、築100年を超える町家を改装した建物です。中庭と土間の造りがそのまま残されています。
Junsei
南禅寺の門前にある湯豆腐の料理店で、広い日本庭園に面した座敷でコースを出します。
Nanzen-ji aqueduct
南禅寺の境内を横切る煉瓦造りのアーチ橋で、琵琶湖疏水の水を通す水道橋です。全長は約90mあります。
Eikan-do Zenrin-ji
正式には禅林寺という浄土宗西山禅林寺派の総本山で、もみじの名所として知られます。放生池と多宝塔のある斜面の境内です。
Pontocho kaiseki dinner
鴨川と木屋町の間を南北に走る幅2mほどの通りで、川側に料理屋が並びます。夜は提灯と行灯だけの明かりになります。
Nara
晴れ時々曇り
奈良は主要な見どころが奈良公園の中にまとまっていて、一日あれば無理なく回れます。興福寺の五重塔を見てから東大寺へ北上し、大仏殿で立ち止まり、昼は釜めし。午後は春日大社まで参道を上がって、灯籠の並ぶ回廊を見ます。夕方はならまちの細い町並みに下りて柿の葉寿司。京都に戻る電車は夜まであるので、慌てて切り上げる必要はありません。
公園の中はほぼ砂利と土の道なので、汚れてもいい靴で。鹿せんべい以外の食べ物は鞄の奥にしまい、紙袋を手に提げて歩かないこと。地図やチケットも鹿にとっては紙です。志津香の釜めしは注文を受けてから炊くので、席についてから20分ほどかかります。昼どきは待ちも出るため、時間に余裕を見てください。興福寺の五重塔は長期の保存修理に入っていて、素屋根に覆われている期間があります。行く前に公式の案内を確認しておくと期待がずれません。
京都駅から近鉄の特急なら近鉄奈良駅まで約35分、急行でも45分ほどです。JR奈良線のみやこ路快速なら45分前後で、JRのパスを持っているならこちらが無駄になりません。降りる駅が違い、近鉄奈良駅は公園のすぐ手前、JR奈良駅は少し西で徒歩20分ほど離れています。市内の移動はほとんど徒歩で足ります。春日大社の参道が長いので、疲れたら春日大社本殿前までのバスを使ってください。
奈良の鹿は飼育されている動物ではなく、国の天然記念物に指定された野生の鹿です。春日大社の神の使いとされてきたため、千年以上狩られずに人と同じ場所で暮らしてきました。おじぎを返すのは学習した行動で、せんべいを持っている限り続きます。渡すときは一枚ずつ、じらさずに。角のある雄には近づきすぎないこと。せんべいの売り上げの一部は鹿の保護に回っています。
Kyoto Station → Nara
京都と奈良は近鉄京都線とJR奈良線の2系統で結ばれていて、どちらも所要時間は1時間以内です。
Kofuku-ji
藤原氏の氏寺として建てられた法相宗の大本山で、五重塔と東金堂、国宝館の仏像群で知られます。世界遺産の構成資産です。
Todai-ji Great Buddha
奈良を代表する寺で、金銅の盧舎那仏(大仏)を納めた大仏殿があります。世界遺産の構成資産です。
Nara deer park
奈良公園とその周辺で自由に暮らす野生のニホンジカで、1000頭を超える群れが街と地続きの環境で生活しています。
Shizuka kamameshi
奈良公園の近くにある釜めしの専門店で、一釜ずつ注文を受けてから炊き上げます。
Kasuga Taisha
藤原氏の氏神を祀る神社で、朱塗りの社殿と、参道と回廊を埋める石灯籠、釣灯籠で知られます。世界遺産の構成資産です。
Hiraso Naramachi
柿の葉寿司の老舗で、ならまちの町家に店を構えます。塩鯖や鮭を酢飯にのせ、柿の葉で一つずつ包んで押した寿司です。
Central Kyoto
曇り
荷物を預けてから動くと、この日は驚くほど身軽になります。朝はコーヒーを一杯だけ丁寧に飲んで、東寺へ。開門直後の塔は池に映って、光もまだやわらかい時間です。そのあと東本願寺の御影堂で静かに座り、駅前でラーメンを食べてから新幹線に乗ります。詰め込まず、余白を残した組み立てにしてあります。
京都駅にはコインロッカーがありますが、午前中には埋まります。前夜のうちに宅配で送るか、駅の手荷物預かりを使うほうが確実です。東寺は金堂と講堂、庭園の拝観に料金がかかり、境内を歩くだけなら無料です。毎月21日は弘法市が立ち、境内が市場になるので、その日に当たったら少し多めに時間を取ってください。ラーメンの行列は長く見えても回転が速く、20分ほどで座れます。新幹線の指定席は前日までに押さえておくと安心です。
富小路から東寺へは、地下鉄烏丸線で京都駅、そこから徒歩15分ほど。近鉄なら東寺駅が最寄りで徒歩5分です。東寺から東本願寺までは歩いて20分ほど、途中に見るものは少ないのでバスに乗ってしまってもかまいません。東本願寺から京都駅は徒歩10分、ラーメン屋も駅の東側に固まっているので、最後は全部歩きでつながります。
東寺の五重塔は高さ約55mで、日本にある木造の塔ではいちばん高い建物です。今の塔は5代目で、落雷や火事のたびに建て直されてきました。東本願寺の御影堂は明治期の再建で、巨材を引くために信徒から寄せられた髪で編んだ毛綱が使われ、今も境内で見られます。京都駅の駅ビルは4代目で、大階段は171段。時間が余ったら屋上まで上がると、街の広がりと東寺の塔が同じ視界に入ります。
Weekenders Coffee Tominokoji
錦市場の近く、富小路の路地奥にある自家焙煎のコーヒースタンドです。町家を改装した小さな店で、席はほとんどありません。
To-ji pagoda
正式には教王護国寺という真言宗の寺で、日本一高い木造の塔である五重塔が立ちます。世界遺産の構成資産です。
Higashi Hongan-ji
真宗大谷派の本山で、京都駅の北にあります。御影堂と阿弥陀堂という2つの巨大な木造建築が並びます。
Honke Daiichi-Asahi
京都駅の東、高橋のたもとにあるラーメン店で、豚骨と醤油のスープに九条ねぎを山盛りにする京都ラーメンの代表格です。
Kyoto Station, Shinkansen out
1日に何十万人も使う京都の玄関口で、東海道新幹線、JR在来線、近鉄、地下鉄が集まります。駅そのものが大きな建築物です。